光は私がいないと何も出来ないのだとずっと思い込んでいた。


だけど、ずっと一緒にはいられない、光の為に少しづつ離れて行く方法を模索した。


少し前の私はこんな考えを持てなかったと思う。


光と二人だけの世界で構わない。


周りには全く目がいかなかった。


でも、光は自分から外の世界に飛びだして行ったのだ。


まだ友達と遊べる状態とは言えないが、幼稚園で私の姿を見つけても、以前のように私の所へは来なくなった。


嬉しい事なのになんだか寂しく思う。


光のヒーローのヒデキ君と一緒に、ブランコに乗っている光の姿をみつけた。


あんなにブランコを怖がっていた光が、ブランコに乗っているだなんて。


私が光のヒーローでいたかったな。


少しだけ、ヒデキ君に嫉妬をしてしまう。


そんな自分に笑えた。


光は確実に自分の足で前に進んでいるのだ。