光に話を聞くと同級生2人の名前をはっきりと言った。



光が辛かったのは、その2人にお前は汚いからこっちに来るなと言われた事だったと。



格技場に入らなければ部活はやれない。



それでも我慢をしていたのだが、体育の授業で格技場に入ろうとした時、光は体が震えて入る事が出来なかったと言うのだ。


小田先生がこの様子を見て、これ以上光に無理をさせてはいけないと思ったと言う。



私は強い決心をして、剣道部の顧問の先生を尋ねた。



顧問の先生は虐めの話しに驚いていたが、光は嘘が言えない子だと言う話をして、虐めた子をどうにかしたいとかではなく、これ以上光に辛い思いをさせたくなかったので、部活を辞めさせる事を伝えた。



何が真実なのか本当は分からないが、私は光の言葉を信じたいと思う。


そんな苦しい思いをさせてまで、剣道を続ける意味がないと思った。


それと同時に、二男の薫の存在がどんなに大きなものだったのかと、思い知らされたのだ。