相手は男の先生だ。



女の私一人では無理があると思い、父さんと2人で中川先生をたずる事にした。



相変わらずの優しい笑顔を見せる中川先生。



父さんが光から聞いた話をすると、中川先生の顔色が変わった。


中川先生は光が話せないと思っていたらしい。



光は叩かれたりする事をもの凄く嫌う話をし、何かがあった時は言葉で注意をしてほしいとお願いした。



マコト君のお母さんから聞いた話は一切せずに、低姿勢でただお願いをする。



中川先生にもプライドがある、それを傷つけるつもりはない。


中川先生もきっと子供が好きで、教師になったのだと信じたかったから。



中川先生の事は、小学校の養護学級の麻生先生から子供思いの優しい先生だと聞いていたのだ。


その話を信じたいし、期待もしていた。


だから、簡単には諦めたくないと思う。


まだ、先が長い中学生活だから。