親たちの移動もぎこちなくて、私も勉強中の教室をスリッパの音を立てないように歩く。


5年1組の教室に行くと、クラスのみんなが光が書いた象の絵を見せてくれた。



画用紙一面に書かれた、親子の象。



紫色の象。



光の絵は独特な色使いで、空が紺色だったり、木がオレンジ色だったり、光の目にはそう見えているのだろうか。



でも決して、暗い絵にはなっていないから不思議だ。



この頃から光に自我が芽生える。



自分で何でも決めて、出来なくても自分でやろうとする様なり、出来ないと泣いて悔しがる事を覚えたようだ。


それはとても良いことなのに、どうしてなのか、寂しく思う私がいた。