「おりゃー」なんて言いながら、あたしにくっついてくるハチ。ギューっと抱きつかれて、苦しい。力、強いなー、なんて思っちゃったりして。
「ハチ…苦しい…」
「あ、ごめん」
"ごめん" なんて言うから、離してくれるのかと思ったのに、離す気配はない。少し力が弱まっただけ。
そんなあたしたちを見たイブは、大きくため息をついてテレビのチャンネルを変え始めた。
「何だよお前ら、カップルか」
イブにはそれがイチャイチャしているように見えていたのかもしれないけど、あたしはそんなつもりはない。
「うん、俺ら相思相愛なんだ」
おい、そんな言葉どこで覚えてきたんだ?死神のくせに、まったく……
「ハチ、いつからあたしたち相思相愛になったんだっけ?」
「えー、そりゃあもう初めて会った瞬間からだろ」
へぇー、初めて知ったよ、あたしは。
「俺の前でイチャつくな、バカップル」
あら、イブまで………そんな言葉どこで覚えてきたんだか…



