天使の笑顔で





もう遅刻の時間だ
いや最初から遅刻なのはわかってる


「まゆちゃん、
もう行くわ」



もう少し居たかった


けど先生が早く行けって言うからな




「待って」




まゆちゃんが小さな声で呼び止めた


ドキドキドキドキドキ


張り裂けそうな胸を必死で抑えた




「ん?」


声が震えた

軽くミスったな


「一つだけ聞いてほしいの」