付き合う雰囲気じゃないけど
「そうだ涼真、」
「ん?」
何かを思い出したように葉月が俺を呼ぶ
「お前の幼なじみがまゆちゃんのお見舞い行ってるらしいぞ
今日行ってやれば?」
「今日は無理だ
進路とか決めてないから
一人で考えなきゃ」
まだまだ考えるの早いと思うけど
もう答えは見つけてるも同然
「涼真君、進路どうすんの?」
今度は可奈ちゃんが俺に聞く
「大学に行こうかなと」
「おぉ大学良いじゃん
私も大学にしよっかなー」
「二流大学なら行けるよ
涼真なら」
葉月が俺に対して自信ありげな感じで言う
でもそれじゃダメだと思う
「いや、明莉と同じ大学に行こうとしてるんだよ」
だいぶ大きな決断だったと思う
明莉とは比べ物にならないくらい頭の悪い俺だけど
やれることはやっておきたいんだ
「………無理だ」
葉月は俺を呆れた目で見てる
「やるぞ俺は」
「大丈夫なの?」
可奈ちゃんは心配そうに俺を見る
「必死になれば人間は神以上になれるのさ」
だから明莉も越えられるのさ!
「だっせ」
葉月が憎い顔で言ってくる
「死ね」
人が頑張ろうとしてるところを!
なんてやつだ!
「頑張れ~」
可奈ちゃんはしっかり応援してくれた
「おう、頑張る」
いい子だなー
明莉と同じ大学に行くが
医療関係には進まないよ
理系むずいから文系で
死ぬ気で勉強します



