「出たよ、5段階目」 電話の向こう側で、兄ちゃんの息をのむ音が聞こえた。 「今から屋上行ってくるね」 とりあえず……場所だけは伝えておく。 きっとこれで、兄ちゃんは学校へ駆け付けてくれるから。 例え、私が5段階目の鬼に負けて……死んでしまったとしても。 兄ちゃんが来れば、大丈夫だよね。 「今まで、ありがとう」 『ちょっ、かん―――』 ぶつッ。 私は兄ちゃんの呼びかけを無視して、通話を切った。 そのまま、スマホの電源も切る。