顔を真っ赤にしながら。 絶対に目線が合わないように、 龍真に抱きしめられたまま 下を向きながら… ―――私は、自覚した。 戸惑ってもいるし、 驚いてもいるし、 『偽物彼女』の私が、 いつか龍真と別れる私が、 抱いてもいい感情じゃない。 ……でも。