あれだけの美男美女揃いだもん、絶っ対に目立つ!!


だから見付けられる!!


……と思っていた時期が私にもありました。



「は、はぅ〜……ど、どうしよう!?」



プールはロッカールーム以上に混んでいて……平均身長しか無い私には、皆を探し出すのが難しい事が判明した。


だからって、皆を探さずに一人で遊ぶなんて淋しすぎるし。



「お〜い……瑠美ぃ?」



とりあえず、近くにいないかなぁ……と思って小さく呼びかけたその瞬間。



「……ねぇ、ちょっとそこの君!!」



そんな呼びかけと共に、私の肩にポンッと手が置かれた。


それは、明らかに男の人の声……しかも今まで聞いた事のない人のもので。