[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜

「――あたし恋愛経験全然
ないから、こういう気持ちを
どう説明していいかわかんない。

でも――あたしも、もっと
太郎さんのことを知りたいです。
太郎さんがあたしを知って
くれてるくらいに。

そんな答えでも……いい
ですか……?」



「――――――…!!」




……世界中の全部の音が、
オレの中から消え去って。



代わりにオレの体には――
今のあんずの言葉が、夢の
中で響くハープの音色のように、

ゆっくりと ゆっくりと、
響いてくる。



(いいのか、って――

それは、こっちのセリフ
だっての……)


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