[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜

「……本当にやる気なのかい?
そんなことを」



とがめるニュアンスはない
けど、驚いてるような声だ。



「………やる。

別に恋愛禁止じゃねーん
だから、家訓さえ破らなきゃ
オレにだって権利はあるはずだ。

止められたって、聞かねーぜ」



ばぁちゃんをまっすぐ
見据えて、キッパリと
言い切った。



「ふむ………」



狸の置物みたいに身動き
ひとつしないで、ばぁちゃんは
また低く唸るような声を出す。



(だーもーっ、焦らすん
じゃねーっての。

はいかいいえか。いいえ
でもブッちぎるけど、
とりあえずそこなんだよっ)


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