~Akane side~


山々の葉が日に日に散り、

寂しくなってきた冬―





私の名前は桐島茜(キリシマアカネ)。

高校3年生。



もうすでに受験シーズンに入っていて、

進路が決まったり決まっていなかったりして
みんなピリピリして来ている。




―私の目の前には分厚い山がある。




『わ…わわわ…っ!!』




山の正体は……



先生に頼まれ、“資料室から取ってきたプリント”…。


私は1人で運んでいるのだ。




が……。