〜Akane side〜


人気のない所に引っ張られ

“嫌な事”してやるって言われた時




私は夢を見ているのかと思った。



だって……




―似てたから…いや、


“そのまんま”だったから―。




だから私はついケーキを取るなって言ってしまった。


レオくんは顔を近づけ、私の唇のスレスレ横を舐めた。



意地悪そうに笑う姿がどうしてもドキリとさせる。



私は誤魔化したくて手を引いて走った。



思い出してはいけないんだ。



もう…“あの人”は

私にあんな風に言ってくれないんだよ…?



忘れよう……。