「そう……分かったわ…。

ありがとう…」



母さんは霊安室に向かった。




―……


ノックをしてドアを開けると…


薄暗い部屋の真ん中に横たわる俺の姿。




傍らにはピクリともしない彼女。




「茜…ちゃん…」



母さんはゆっくり彼女に近寄る。



「……す」



「え、今……何て…?」



脱け殻のように座る彼女はブツブツと呟いていた。




「私がいけなかったんです…。
飛び出さなければ怜央は死ぬ事はなかった…。

夢だって叶えられた…」



「茜ちゃん…ッ」



何度声をかけても反応しない。


目はすっかり虚ろ状態。