その場の時が止まったように感じられた…。



周りもシン…と 静まり、鳥の鳴き声が聞こえた。




「…ん……ごめ…」




彼女は生暖かい俺の体をぎゅっと抱き締め呟いた。



…そして掠れ声で




「ごめん…ごめんなさい…怜央…ッ!!


お願い…目を……目を開けてよぉぉ…ッ!!」




…やがて遠くから救急車のサイレンが聞こえてきた。



「病院へ運びます、
離れてください!」



「いやっ!!

怜央を1人にしない!
私は離れない!」



救急隊の言葉に耳を貸さずに

彼女は俺の頭を抱き締める。