「茜……平気…か…?」



「うん…うん!
怜央が庇ってくれたからだよ…!」




それを聞いた俺は安心したように笑った。



「良かった…茜が無事で…」



「もうすぐ救急車来るからね!
それまで頑張って!」



「俺は…たぶん無理…ι」


彼女は強ばった表情を露にした。



「何言ってんの!?
ダメだよ、怜央には夢があるじゃん!」




夢……か…。



俺の夢は…医者になって多くの人たちを救って…



いなくなった母さんを探して家計を支える…。




そうだ…俺はデッカイ夢があったんだ…。