サドルに乗った羽根を私に渡すと、

自転車は元来た道を走り出した。




そして私はまた眠くなり、那智くんの背中に体を預けた。





―この時……



レオくんの乗ったバスが…



私たちの横を過ぎて行っただなんて――




分かるはずもなかった。