「ハハッ。
だが…心はまだみたいだな

そんな様だと返せないんだけど、コレ」




タクくんは手の中のシャボンを見せた。


私は下唇を噛んだ。



『レオくんは…なぜ人間界に残って沙耶香と付き合ってるの?

あなたはなぜ私みたいにしなかったの?』



シャボンをしまったタクくんは黙ったまま。




「アイツの考えなんか分かんねぇよ。

ユイザキサヤカは予想外だったんだ」




半分怒りながら言うと

果てしなく続く青い空をじっと眺めた。