―……


『あ、あったあった!』



“Yoshioka”とか書かれたプレートを見つけると、

インターホンを押す。



出たのは那智くんのお母さんだった。

私はよく那智ママと呼んでいるのだ。



那智ママは私だと分かるとすぐに開けてくれた。




「久しぶりね、
茜ちゃんがウチに来てくれるなんて♪」



『ホントご無沙汰してました。

…那智くんは…?』



「あの子なら部屋で寝てるから。

あと、私これから旦那を迎えに仕事先まで行かなきゃいけなくて…。

後頼めるかしら…ι?」



那智ママは困った顔で私を見た。