―……そして当日



俺は頭の整理をして家を出た。



彼女の家の前を通る時…



俺は胸の重みが増した気がした。




―バスに乗り込んでふらふらと座り、

目を閉じていると――



時はあっという間に流れて遊園地に着いた。





「――怜央く〜ん!」



ゲート付近からパタパタと走ってくる結崎。


毛先はゆるゆるに巻かれ、いつもと違った雰囲気が感じられた。



『早いな、待ったか?』



「ううん!
さっきあのバスで来たところ!」




結崎は微笑みながら遠くにあるバスを指す。



「それじゃあ行こ行こ♪」


俺はこんな自分に笑う結崎に


これから言わなければいけないと思うと…



申し訳ない思いで心が抉られた。