「このまま寝てたら先生に怒られてたわね!」



クスリと笑う姿に、
俺はやっぱり見た事があるような気がする。




「あれ……この席…茜の?」



結崎は俺の隣の彼女の席を睨み付けた。


『あぁ…。
―んで、その隣が那智の席だ』




「そうなんだ〜久々に那智に会いたいな〜♪」



何か今は聞きたくない名前だな……。



俺の表情に気付いたのか、結崎は俺の顔を覗き込んできた。


下ろしていた黒髪がサラリと垂れる。