私は思わず大きな声がでてしまった。



でも…



『聞きたくない…ッ言わないで』



「…ごめん…オレ…」



那智くんは耳を塞ぐ私の手に触れ




「オレじゃ…ダメか…?」



『え……?』



「オレじゃ…アイツの代わりになれないのか?」



那智くん……それって…


「…やっぱ何でもない!」



『あ、那智く…ッ!』



私の呼び止めに構わず、
那智くんは屋上を出ていった。



『那智くん……』



ふいに冷たい風が私の体を貫く様に吹いた。