顔から火が出そうな数学を終えて。


瑠菜と、美味しいお昼ご飯を食べて。


それでまたボケーと授業を受け。








念願の放課後がやって来た。













キンコンカーンコーン…

放課後を告げるチャイムは私にとったら幸せの音。



「椿。これからカラオケ行かない?」

瑠菜のお誘い。

悪いけど…。

「ごめんね…今日もまた行かなきゃだから」

「あぁー…。あのオンボロ図書館に?」

「オンボロじゃないもん!ちょぴっとだけ古いだけだもん!!」

「ムキにならなくていいよ。椿は毎日、図書館に行ってるよね。なんか面白いこととかあるの?」

ビクッ

図星。

「ももももも…もちろん本が、いっぱいあるから!」
「すっごく怪しいー」

私の両肩を掴んだ瑠菜は朝と同じように、ニヤリと笑う。

「そうかそうか。私には分かったよ」

「えっ!?」

「いいから行ってきな!早く行きたいんでしょ?」