「相変わらず可愛いねー。椿ちゃん」

そう言って私の頬をツンツンしてくる瑠菜。

「くすぐったいよっ。朝っぱらからイタズラしないの!」

「えー!いいじゃんかぁ。私たち、そういう仲なんだから」

「どういう仲なの!?」

瑠菜は、よく冗談を言って人を笑わせてくれる。
時々、私にもよく分からない下ネタを言うもんだから対応に困るけど。

「ひどーい。私達、親友でしょ?」

なんだ、そういう仲って事か。

じんわりと胸が温かくなった。

「ごめんごめん。親友だよ」

「ふふーん!分かればよし!!」

ちょうどその時。

キンコンカーンコーン…

ホームルームが始まるチャイムが鳴り響く。

「ほら、チャイム鳴ったから席ついて」

「はーい…」

しょぼーんとした顔をしながら瑠菜は席についた。

今日も長い長い授業をしなければならない。

「めんどくさいなぁ…」

私はポツリと呟いた。