望月さんは本を取りに部屋を出ていった。

「あー…眼鏡…」

ぐしゃって音したから、たぶん…壊れたんだろうなぁ…。

そんなことを思いながら私は望月さんから貰った飴を口に入れる。


始めての味。

ハチミツの味が強いけど、ほのかに柚の味。


今度、買ってみようかな。


なんだか望月さんから貰った飴は、ものすごく甘くてキュンとした何かが体を痺れさせた。