「取れた!」

本を、ようやく掴んで安心した。

しかし安心したと当時に、はしごは揺れに揺れた。

「ほわあああぁあ!!」

体全体の体重が後ろにー…。




「わああああぁああぁあ!?」

厚くて大きい本たちが私に降り注ぐ。

背中に激しい衝撃。

眼鏡が地面に投げ出され、本に押し潰される音が響く。


バサバサッと本たちが私にぶつかる。

角が当たったりする。

鋭い痛みに私は顔を歪める。


頭に本が何冊も当たったせいでくらくらする。

「だッ…大丈夫ですか!?」

眼鏡が無くて、よく見えないけど…。

この声…あの人だ。