「とりあえず羽衣に影響はないんだな」


「は?」


「羽衣に何もなければ俺は困らねぇし。特に問題はない」


「お前事の大きさ分かってんのか?」



空雅はハァとわざとらしいため息をついた



「羽衣に影響はない。そのかわり会えないだろうな」


「意味わかんねぇ」


「今までそれなりに正体を隠してきたから、本来高校までにしておく留学とかしないといけなくなる」


「だから?」


空雅は書斎の壁一面にそびえる本棚から一冊の本を取り出した