「10枚ずつにまとめてくれ。任したぞ」
担任は慌ただしく教室を出て行った
「私、10枚ずつまとめるからホッチキスで止めてくれる?」
「分かった」
教室にはホッチキスをとめる音とお互いの息しか聞こえないくらい静かだった
気まずい………
早く終わらせて帰ろう
「いたっ………」
急にバサバサッと資料のプリントを落とした時久
「指切った……」
プリントで指を切ったようだ
「お前って怪我しかしてねぇな」
「九頭竜くんの前では格好悪いところしか見せてないね」
アハハと笑う時久
この時今まで感じたことのない感情が込み上げた



