私のすぐ側で、耳を刺すような音がしたと思ったら、今度は鈍い音がした。


「ッ――!!」


その鈍い音と共に、私の体は中に舞った。


「っ…」


じんわりと、でも確実に体中に痛みが走った。


あぁ


私死ぬんだ。


別にどうでもいいけど…


やっと…死ね……る。


私は意識が途切れる中で最後に見たのは桜の木だった…


そして桜が意識を手放したと同時に桜の木がピンク色の淡い光りを纏いその光は桜を巻き込み消えていった。



――――――



「あっ…あれ?」


桜が轢かれたところを見た人たちはただその場に立ち竦むことしか出来なかった。



何故なら轢かれた筈の桜が居ないからだ…



サァァァァァァァ…



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