「喧嘩か?」


「そうだといいんですけどね…」


総司のいる方を見ると、もう何時でも斬りかかる準備ができていた。


「気づいてますよね?原田さん…」


どうやら総司も気づいているみたいだ。


「あぁ…」


最近の京の町は何かと物騒…


てか、安全な日は無いかも知れない。


ここんとこ、不逞浪士が増えているからな…


「おい、お前ら…そんな所でこそこそとしてないで出て来いよ?」


俺はさっきから付いてくる奴等に声をかけた。


すると案の定、不逞浪士どもがぞろぞろと出てきた。


ざっと見て、20人…


まぁ、いけるな。


「幕府の犬どもが!」


ザザザ…


不逞浪士達に囲まれる。


「原田さん、このぐらいの人数だったら大丈夫ですよね?」


総司は相変わらず憎たらしい口調で言ってきた。


「勿論、多分表の騒ぎもコイツらの仕業だな」


俺は槍を構えながら言った。