「それは沖田さんが攻撃してきて一瞬隙ができた時に跳んだんです」


「なるほど…」


さっきまで固く口を閉ざしていた土方さんが言った。


「お前の処遇は明日降す。それまでちゃんと休め」


「…はい」


土方さんは道場を出て行った。


原田さんと永倉さんは土方さんの後を付いて行くように出て行った。


残ったのは私と沖田さんと藤堂さん、それと稽古中の隊士の人達だけだった。


「桜、お前本当に強いんだな!!次は俺と勝負してくれよ?」


藤堂さんがいきなり言ってきた。


「…良いですよ。けど、今日は無理なのでまた今度でいいですか?」


「おう!じゃあ俺、これから稽古があるから。総司、行こうぜ」


「はいはい、桜さん。私も稽古があるのですが暇ならば見に来ませんか?」


どうしよう…


特に何もする事ないし…


「それいいな!桜来いよ!?」


笑顔で言って来てくれる藤堂さん。


「…では、暇なので見させてもらいます」


こうして無事、入隊試験が終わった。