土方さんは額に青筋を浮かべながら拳をつくっていた。
怖いよ。
「僕は一番隊組長沖田総司です。これからよろしく」
沖田さんはそんな土方さんのことを無視した。
土方さんは、さらに額に青筋を浮かべた。
鬼だ…
鬼がいるここに…
「まぁまぁ、歳落ち着いて。それで君の名は?」
そうだった。
近藤さん達、ちゃんと名乗ってくれたんだからちゃんと言わなきゃ駄目だよね。
「私は望月桜です」
「桜か…いい名だね」
近藤さんはそう言いながら優しく微笑んできてくれた。
「………」
けど、私は何て言えばいいかわからない。
こんな風に優しい笑顔を向けられたのは久しぶりだったからだ。
それを見かねたように近藤さんは優しくあの質問をしてきた。
「…君は何処から来たんだい?」
「………」
