沖田さんが去れば、嵐が去った後のような静けさを取り戻した部屋。
隣をちらりと見れば、眉間に皺を寄せた土方さん。
そのあとも、沈黙は続いたが、それを破ったのは土方さんだった。
『桜、お前…』
『、はい』
私が返事すると、一拍おいて、
『お前やっぱり…
原田のところに行って、副長命令として桜の護衛につけと言ってこい。』
と、言われた。
『え…?』
私は思わず声を漏らす。
何で?何で、原田さんも?
と、思ったからだ。
『何故…原田さん何ですか?』
無意識のうちに、こんな質問をしていた。
あっ。別に、
原田さんが嫌いとかそういう意味ではなくて、何故、原田さんも私の買い物ごときに付き合わされなくてはならないのか、と、疑問に思ったから。
迷惑なんじゃないか?
そんな疑問も頭を過った。
『別に、原田は優しいからそんなの気にしない』
土方さんは、私の考えを読みっとったような答えを言う。