私は、何も言えずに口を閉ざしていると、どこからか視線を感じた。
(またか…)
私は思わず顔をしかめる。
「?…どうしたんだ?桜」
「あ、いえ…別に」
「そうか…。ちょっと待ってくれ」
そう言って、土方さんは机の引き出しに手を掛けた。
「?」
何をしているんだろう、と疑問に思った私は体を少し右に傾け、土方さんの手元を見ると、丁度、何やら巾着を取り出したところだった。
「お前の刀の件だが…これで買ってこい」
と、言って差し出してきたのは、さっき引き出しから取り出した巾着。
これで買ってこいって言うんだから、おそらく、中身はお金。
ここは何も言わずに受け取る方がいいんだろうけど…
「…いいんですか?」
巾着を受け取りつつ、そんなことを口走る私。
「渡したんだからいいに決まってんだろ」
当たり前のような返事が返ってきた。
確かに言われた通りなんだけど…
これって土方さんか、新撰組のお金はだよね…
何か気が引けるな…。
「お前、変な気を使わなくていいかんな」
「へ?」
突然、思いもよらない土方さんからの言葉で、変な声を出してしまった。
