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私はある部屋の前に立っている。
「土方さん、望月です」
襖の先に居るはずの人に声を掛けると「あぁ、入っていいぞ」と、声が返ってきた。
スゥ――…
私は閉ざされた襖を開ける。
「失礼します」
「あぁ、其処に座れ」
中に入れば近藤さんと土方さん、それに沖田さんがもう既に居た。
私は土方さんに言われた通りにの場所に座った。
真っ正面には土方さん。
「…よし、全員揃ったな」
「土方さん、僕等に何の用があるんですか?」
単刀直入に聞く沖田さん。
すると、二人は難しい顔をし口を堅く閉ざした。
シ―――――ン…
と沈黙の時間が訪れる。
自分達から呼んでおいて、何も言わないなんて可笑しい。
絶対に何かあるはずだ。
だとしたら、もしかして…
そう思った私は、この沈黙を破った。
「何か私達に用があるんですよね?例えば…仕事の話とか、でしょうか?」
私がそう問うと目の前に座っている土方さんと目が合った。
そのまま、見つめあう様なかたちが続き「…そうだ」と答えた。
「僕と桜さんで、ですか?」
「あぁ」
私が家事や雑用以外の仕事を任されるなんて初めての事。
沖田さんは少し反対をしているようだ。
「それで…仕事の内容は?」
何の仕事なのか、まだ教えてもらっていない。
「それがなぁ…やっぱり止めんか?歳」
「何言ってんだよ…近藤さん。これはもう決めた事だろう?」
「しかしなぁ…」
どうやら近藤さんはこの仕事に反対なんだろう。
「局長がしっかりしなきゃ何もまとまらねぇんだぞ?」
「んー……よし、分かった」
パンッと近藤さんは自分の膝を軽く叩き、一つ深呼吸をして言った。
「実はな…ここ最近、辻斬りが流行っているそうだ」
辻斬り?
「辻斬りとはまた、物騒ですね」
そう言う沖田さんだが、何でもない様な表情をしている。
