沖田さんの声が耳元に落とされた。
しかも、すぐ側で。
ドクン――
心臓が大きく跳ねた。
「………」
何も言わなくなる沖田さん。
辺りは静けさに包まれた。
ドキ――ドキ――ドキ――
ヤバい…
私の心臓は沖田さんに聞こえてしまうんじゃないか心配してしまうくらい大きく脈をうっている。
でも、まだ何も沖田さんが言ってこないだけましか…
こんな状況でこれ以上何かあったら心臓が破裂しそうなんだもん。
早くこの状況を切り抜けたいな…
しかし、私のささやかな願い事は叶わなかった…
「……ッ!」
耳に熱い息がかかり、私はとっさに耳を抑え沖田さんの方を向いてしまった。
「あっ。やっとこっちを向いてくれましたね?」
私の瞳に映ったのは、月明かりに照され妖艶に微笑んでいる沖田さん。
その表情はとても怪しくて儚かった。
そんな沖田さんの姿を見た私は――
「………」
私は言葉を失った。
