沖田は後から何か倒れた音が聞こえたので振り返ると、


「!」


桜が倒れていた。


「桜さん!大丈夫ですか!?」


沖田さんは倒れた私に駆け寄ってきた。


沖田さん、さっきはごめんなさい…


私は心の中で謝った。


せっかく沖田さんが振り向いてくれたのに…


声に出して誤る事さえ出来ない自分が情けなくて…


私は朦朧(モウロウ)とする意識の中で声に出して謝れない事を悔やんだ。


「桜さん!桜さん!大丈夫ですか!?」


沖田さんの声が段々と遠のいていく。


「桜さん!桜さん…く…ん…」


そして私は意識を失った。


最後に見たのは沖田さんの心配そうな顔だった。