君の声が聞きたくて。




それは、
電話なんかじゃ駄目で。



"直接、
君の声が聞きたい"


だなんて、
わがままなのかも
しれない。



でも、どうしても
直接、君の声を
聞きたかった。



走って君の家に行く。



迷惑って思われるかな、
それとも
優しい言葉を
掛けてくれるのかな。



君の家に着いた途端、
私の心が音をたてて
崩れていく。



こんなにも、
私は君を想っているのに
君は、私を…


想ってくれてないんだね




ガチャンッ、と
昨日、君が買ってくれた
お揃いの
キーホルダーが勢いよく
地面に落ちる。



泣ければぃぃのに。


こういう時に限って
涙が出ない。





…――私の目には、



他の女の子と


キスをして、


幸せそうに笑ってる



君の姿。