「なおちゃんは食い
しん坊なんだねぇ。
だけどー、制服びし
ゃびしゃじゃんけ。
これじゃあ午後は授
業でれないねぇ」
さ、立ってたって。
脇の下に手をさしこ
まれて立たされる。
ぎゃあ! どこさわ
っとんじゃボケッ。
心の中で叫び、パン
チをくり出した。あ
っけなく、骨ばった
手のひらにキャッチ
された。
「元気いいね~。
俺、ケンカまあまあ
強いよ? 勝負しち
ゃう? とりま、行
きますか」
ひょいっとかつぎあ
げられる。ジタバタ
したいけど、変な風
に落とされたらケガ
しそうでできない。
「いざ! 愛の園へ
。たらりらたらりら
り~」おかしな宣言
をして、彼はのっそ
りのっそり前進する
。



