゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


「やあやあ皆さん、

ごきげんよう」

 吉良よしおが引き

戸を丁寧にあけた。

ひょろりと高い身長

を折り曲げて、声を

はりあげ、360度挨

拶する。きらっとし

た光が、なおの

角膜をすべる。

「うおっ! なおち

ゃんっ」

びよ~んっと、たっ

た2歩で窓ぎわまで

やってきて、なおを

抱きしめる。空気が

ピシリと固まったの

を感じた。ゆみが凄

い形相をしている。

「なんかさ、スープ

臭すんだけど?」

首をかしげつつ体を

離し、まじまじと眺

める。

「なおちゃーん」

まぶたをとじて、白

い歯をこぼし、チッ

チッチ。1本立てた

人さし指をふる。