゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


 どうとでもなれっ。

ブタは一目散にかけ

だした。イノシシみ

たいにまっすぐに。

そしてふたつに折れ

た体が、するりと地

面を拒絶する前に、

ばぷっと抱きとめた。

「うわ」

目を見開いた。

 この感触、この重

さ……やっぱ幽霊じ

ゃない。人間だ。


 思ったよりもずっ

しりしていた少女に

びっくりしながらも、
頑張って引きあげる。

勢いあまって、アス

ファルトにゴロンと

転がした。

ずれてしまった、ど

でかいサングラスを

ととのえ、ふぅっと

息をつく。少女は磨

かれたオニキスのよ

うな瞳をきょとんと

させている。

「ブタ……」

ほうけたように呟き、
首をかしげる。温度

を感じさせない色あ

いの頬をみるみる赤

くして、ぷっとふき

だす。打ちあげられ

た人魚のような姿勢

から、オモチャと遊

ぶ仔犬のような体勢

になる。ついには腹

を抱えててころころ

しだした。