ピンク色の頭をヒヅ
メでかいて、あとず
さる。
ぼぅっと光っている
みたいな白い首が、
キッカリしたおかっ
ぱと、丸く開いた衿
(えり)の間に、浮か
びあがっている。柳
のようにしなやかで
生気のない人影だ。
ブタの脳内をひとつ
の噂がかけめぐる。
もしや……。
ぼんやりと発光して
いるように見えるワ
ンピース。そのすそ
からのびる脚の、華
奢(きゃしゃ)な感じ。
背は高いが、少女で
あろう。
本当に……?
一歩、また一歩とあ
とずさっていく。ホ
コリ同士の摩擦音す
らたてないように慎
重に、そぅっと、そ
うっと……。
川風が、つややかな黒
髪をひるがえす。
少女は背伸びするよ
うに空を仰いだ。思
わず見いってしまう
ほどの柔らかい動作
で、身をのり出す。
生きてないみたいに
ゆったりと体がかた
むいていく。だけど
頭のどこかが訴える。
あれは人間だ、と。



