゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。



「彼が自殺した理由

ってなんなの」

うーん……。

考えるようなまな差

しになって、彼女は

眉間に指をあてる。

「恋愛関係?」

「ふぅん?」

「そうね……。彼に

は好きな女の子が居

たの。ある時、その

子が川に落ちて、溺

れてしまったの。彼

は彼女を助けたんだ

けど……、自分の姿

を見られるのが嫌で

彼女に意識が戻る前

に逃げたの。まもな

く目を覚ました彼女

のそばに、カッコい

い男の子がやってた

。女の子は、その子

が自分を助けてくれ

たんだって勘違いし

て、結婚しちゃった

んだ」

平筆のような毛先を

いじり、ふぅっと疲

れたように息を吐く



「どっかできいたよ

うな話だね」