小学生の頃からずっ
とそばにあった笑顔
が、今はとてつもな
く遠い。何も話せな
くてもいい。2度と
会えなくてもいい。
こんなに嫌われてさ
えなかったら。捨て
られた犬みたいにし
ょんぼりしててこの
みの下駄箱に自分の
想いをたくした手紙
をおさめる。返事の
代わりに酷い迷惑メ
ールばっかりくるか
ら、ケータイは使え
ない。きっと、ゆみ
達に脅されたこのみ
が、仕入れたアドレ
スを教えているのだ
。
よし。
息を吐き、自分の
運動靴を取りだす。
「ぎゃっ」
思わず投げつけた。
裏返った靴から、1
本、2本、ミミズが
はい出てくる。ツッ
パッた皮膚が、束に
なって床でうごめく
。



