゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


「じゃあ園芸部入れ

よ。顧問、俺。主な

活動は、畑に水やり

すること。こうして

テキトーにまいてり

ゃいいんだよ。1年

に何回か肥料まいた

りもする」

「それで水まいてん

ですか」

かかとをうかせて窓

の下をのぞきこむ。

奔放(ほんぽう)なツ

ルでできた鳥の巣の

ようなものが、ぐし

ゃぐしゃ、校舎沿い

に裏玄関のあたりま

で続いている。大小

さまざまな形の葉っ

ぱが繁っている。ラ

ンタンみたいにぱら

ぱらと実っているの

はピーマンだ。

「部員はちょいちょ

いいるんだけどな、

活動してんのは部長

と俺とあとひとりだ

け。つまり3人な。

お豆みたいのもいる

けど……まあ気にす

んな」

円盤形の携帯灰皿に

吸い殻を押しつけ、

愉快そうに笑う。