密集した葉の屋根に
は雨漏りしそうな穴
がたくさんあいてい
るが、光は浅くて、
輝きは下まで届かな
い。ふいに煙草の
匂いが漂ってきた。
見ると、小人が通れ
るくらいだけ窓がひ
らいている。うっそ
うとした景色と、こ
ちらとをへだてる
ガラス。乾いて幾日
もたっている、雨の
したたった跡がある
。
あけてみる。
ぶわっと煙たい空気
が流れこんでくる。
「くさぁ!」
ごふぉっごふぉっ。
せきこみ、目尻に浮
いた涙をぬぐう。
「草がどうした~」
まの抜けた声が聞こ
えた。口と鼻をおお
いながら外をのぞく
と、常居がブルーの
ジョウロをかる~く
ぶらぶらふっていた
。柄(え)の先から、
しょろしょろ水がお
ちている。



