゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


花弁のようにひらひ

らと封筒が舞い、ゆ

らゆらと川面をおお

う。妖精の提案だっ

た。川の妖精王への

届けもの。流星群の

夜に永遠に捨てたい

ものを流すと、王様

が流れ星の数だけ願

いを叶えてくれる

のだと、彼女は主張

した。

「ね……これ、環境

汚染じゃない?」

絨毯(じゅうたん)

のように浮かぶ封筒

に顔をしかめる。

「……やばいかも」

ふいに、空がイヤリ

ングを落とした。願

いを聞き届ける合図



のような、白い尾を

ひく火球が、するす

ると地平線に沈む。



それを皮切りに、ラ

ピスラズリの群青を

、たくさんの星がす

べりおちる。誰かが

天空でガラスビーズ

をぶちまけたみたい

に、無数の光が走る

。ペルセウス座流星

群。