゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


葉のすきまをさ迷う

、シジミ蝶。鼓膜を

弾く、小鳥のさえず

り。しとしとと流れ

る川の、涼やかな気

配。ぼんやりしなが

ら体を起こした。す

ぐ隣では、きみひろ

が寝息をたてている

。付けまつ毛は毛虫

みたいにはりついて

、顔色はマスカラや

アイシャドウで黒ず

んいる。化粧オバケ

だ。その口元には、

ささやかな笑みが浮

かんでいる。

「えーと……」

ななめ上にかかった

五色橋と、彼とを見

比べる。もやがかか

ったような頭をかき

、とりあえず彼をゆ

する。

「起きておきて、き

みひろ君」

彼は唇をナミナミさ

せて、むにゃむにゃ

する。耳に口をよせ

て息をすいこむ。