体がばらばらになっ
て、四方八方に流さ
れていくような、ど
うしようもない水の
勢いだ。
こんなに
速いなんて。
もがきながら、た
だただ流されていく
しかない。視野が、
ずんずん狭まってい
く……。
……ってやだよ、
死にたくないよ。
心の中で半べそを
かく。
けど、そう思って
も死んでしまう命は
たくさんある。人に
かぎらず、
たくさん、
たくさん。
例えば、あたしの上
ばきに詰められた虫
とか……。すぐには
思いつかないけど、
いっぱいあるのはわ
かる。そして今、そ
のひとつになろうと
している、あたし。
嫌だ。ゴミみたいな
命でも、あたしには
宝物なんだ。



